就労継続支援

自分の好きな仕事を見つけてほしい・・

長男は10月から「学校にはもう行かない」と不登校になっていました。

不登校のまま特別支援学校を3月に卒業しました(卒業式にもでていませんが)

長男は「卒業したら就労支援でがんばる」

と言っていました。

「無理するなよ」とはいいましたが、卒業してスムーズに働いてくれればいいなと思っていました。

就労継続支援とは・・・・

通常の事業所に雇用されることが困難な障害者につき,就労の機会を提供するとともに,生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行う事業の事を言います。雇用契約を結び利用する「A型」と、雇用契約を結ばないで利用する「B型」の2種類があります。

長男の場合は、将来的には一般企業での就労を考えていますが現時点で難しいのでB型にしています。

簡単にいうと、就労継続支援とは働くための専門学校みたいなものです。

卒業式の次の週から就労継続支援のNPO施設で働くと言っていたので、事前に話をしにいかなけばいけないのですが、これは行く事ができました。

約5ケ月、不登校だったので、外に行くのに本人にとってはすごいエネルギーを使うはずです。

でも、ちゃんと行く事ができたので第一段階は成功しました。最初からまる一日働くのは大変なので、しばらくは午前中のみになりました。病院の先生もその方が良いと言ってくれています。

このNPO施設は家から車で20分くらいなのですが、往復送迎してくれるので助かります。

就労継続支援の出勤初日です。朝もスムーズに起きました。私たちは通常と変わらず接するようにしました。長男も自分の決まったルーティーンで出勤の準備をします。

私も長男が家を出る時間に合わせ、送迎バスの乗り場まで車に乗っていくか、聞きました。

送迎バスの乗り場まではものの500Mなのですが、心配もありました。

長男は「乗っていく」と答え、車内では自分のペースでやることと行きたくなければいかなくても良いことを伝えました。

そんな感じで一週間は何事もなく過ぎました。

本人も「学校より全然楽勝、楽勝」と言っていたので安心をしていました。

次の週の月曜日も変わらず出勤をして昼に帰ってきました。

昼を過ぎたくらいに、長男から私の携帯にlineがありました。

「もう行きたくない」

「ひきこもりのニートになる」×10回

私は急いで、家に戻り理由を聞きました

今日は特別支援学校を卒業した生徒が合流してきたり、ある他の利用者が学校の事を毎日聞いてくるのが苦痛だそうです。

明日は休むとのことです。

自分で休む事を選択できた事は良かったのですが、マイペースで続けてくれればありがたいことです。

誰もいない卒業式会場にて

(イメージ)コロナの為席の間隔もっと広いです

支援学校に着くと先生が玄関まで迎えに来てくれました。

 先生「無理でしたか・・・・

担任の先生には、長男も行けたら一緒にきます!

と伝えていました。

長男も行こうか悩んでいましたが

「就労支援の施設にいくことに迷いがでるかもしれない」

から来ないことを伝えました。

先生は悲しい顔をしていました。

高等部の一年生の時から三年間お世話になった先生

でした。気持ちの波が大きい長男の事を

いつも気にかけてくれたやさしい先生です。

私も先生になんと言ったらよいのか分からず、

「先生のことや学校が嫌じゃないので」

「次男の行事で学校にくる事があったら

 先生にも会いたいと言ってました」

と慰めにもならないような事を言ってしまい、後悔しました。

教室に先生とむかうと、

机が5つと黒板には、先生の手書きで

「卒業おめでとう」

長男へのメッセージ

「三年間陸上がんばったね」

涙がこみ上げてきました。

それもつかの間、大量の荷物を一度に持てず

三階の教室から駐車場まで三往復し

とても疲れました(笑)

教室に戻り私は先生に

「他の生徒さんにもよろしくお伝えください」と言うと

担任の先生は

「卒業証書も一緒にお渡ししますね。

明日来てもいいように、体育館のステージの上の机に準備してあるので」

と感謝をしながら、

一緒に体育館までいきました。

卒業する生徒の数は約30名

コロナの影響で

来賓席もなく

卒業生の席と保護者の席と若干名の先生方の席のみ

(保護者は卒業生一人につき一人までらしい・・)

一人づつの席の間隔が、体育館いっぱいに

離れています。

ステージまで行くと

    担任の先生 「卒業証書、読み上げましょうか」

    私「お気持ちだけで・・・」

やんわりと断りました。

私はステージの上から

誰もいない卒業式の会場を見渡し

長男の気持ちも分かってはいるものの

「卒業式でれればいいのになぁ」

複雑な気持ちになったのでした。

卒業式にはでれないけれど

誰もいない教室には明日の卒業式のメッセージが手書で・・・ちょっと切ないです

今日は長男と一緒に福祉センターへ行く日です。

就労支援B型の施設を利用する説明を受ける為です。

就労支援B型とは正しくは就労継続支援B型といいます。

年齢や体力などの面で雇用契約を結んで働くことが困難な方が、

軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービスです。

以前は日中は外へ出ることができませんでした。

本人の中で

「学校に行かない罪悪感」

があり人と会うのを避けていました。

でも卒業が近くなるにつれ、以前は頓服の

リスペリドン( 抗精神病薬 )を一日の上限まで飲んでいましたが

卒業式が近くなるにつれ、薬の量も少なくなってきました。

11月より、不登校の長男ですが、

学校側はいつ来てもいいように

荷物など必要な学品はそのままにしてもらってます。

しかし、いつまでもそのままにしていただくこともできないので

卒業式の前日にいままでのお礼を兼ねて、長男の荷物を

取りに行く事にしました。

荷物を取りに学校へ行く日と

福祉センターへ行く日を合わせて

調子が少しづつ良くなってきた長男に、

「福祉センターの帰りに、学校に行ってみるか?」

打診してみました。

長男は少しなやみましたが、

「就労支援施設に行く気持ちが下がるかもしれないからやめておく」

私も

「学校にはいきたいけど行けない」

「卒様式に出たいけどでれない」

気持ちを分かっているのでそれ以上の事はいいませんでした。

福祉センターへ行った後、長男を家に送り

私一人で卒業式を明日に迎えた

特別支援学校へ荷物を取りにいきました。

(一人で荷物を持って帰れるかと・・・・)