幻覚とは,実際にはないものが感覚として感じられることを言います.
この頃は、まだ「統合失調症」とう診断名がなく、病院の医師もハテナの状態だったと思われます。
今思えば、「統合失調症だった」というエピソードがあります。
ある日、次男の部屋から悪臭が漂ってきたのです。
匂いの元をたどると、洋服のタンスでした。
引き出しを開けるとおしっこのにおいでした。
他、壁の隅・ベッドの下・ゴミ箱にも、おしっこをしていました。
このような事は初めてでした。
「何かがおかしい」と思ってはいたものの、理由は分かりませんでした。
次男は「トイレがこわい」といいます。
ひきこもってから、昼間でもトイレに一人で行く事ができず、家のトイレにも付き添っていました。
次男が今まで特に苦しんでいたのは主に、聴覚についての幻覚,つまり幻聴で,誰もい ないのに人の声が聞こえてくる,他の音に混じって声が聞こえてくる,という幻聴でした。.
「トイレがこわい」とは、声が聞こえたり、本人を監視しているようなことからだったのだと思います.
SSTの臨床心理士の先生に相談すると
「トイレトレーニングが必要では?」
幼児におむつからトイレを習慣づけるトレーニングの事です。
前回の「子供がえり」からトイレトレーニングの話につながったのかもしれません。
いずれにしても、本人とも相談をして、部屋におまるを用意する事にしました。